ウェアラブル多機能型膀胱内尿量検査システムの開発

摘要

本稿では，膀胱内尿量と脈を同時に測定できるウェアラブル多機能型膀胱内尿量検査システムを設計し，基礎実験と実際に生体での測定を行った。基礎実験よりそれぞれの回路の精度を確認したのち，生体での同時測定を行った。膀胱内尿量を測定した結果では，電圧電極間隔によってィンピーダンスの変化を捉えられたことから設計した回路によって膀胱内尿量の変化を測定できる可能性を示した。脈を測定した結果では，一般成人の脈拍の正常値に伴う電圧波形が計測できていることから，脈の測定の可能性を示した。しかし，脈と同じぐらいの出力電圧でノイズらしき波形も検出できた。これが何によって検出されたかを測定回数を増やしたり，被検者を数名用意したりすることで探る必要があると思われる。また，今回2つの出力を得るため同時測定を行ったが，同時測定に伴うお互いの出力への影響が確認されなかったことから，同時測定の可能性を示しえた。