粒子フィルタを用いた通信遅延を有するプロセス系の遠隔制御

摘要

大規模なプラントでは多数のセンサゃァクチユエータが存在し，コンピュータと接続される.コンピュータによる情報伝達経路が複雑化すると，有線通信を用いた場合には，配線コストが增人する.配線コストとは，配線を敷·交換するためにかかる費用，工場内敷地の占有，センサ等の新機器追加の困難さ等である.通信を無線化することには配線コストが削減可能となる利点がある.しかし，無線通信は有線通信に比べて不安定であり，通信遅延が増加することが懸念される.1970年代始めに無線通信によるコンピュータネットワークが誕生して以降，技術の進歩により大容量で安定した無線通信が可能となり,通信遅延は普段の生活では無視できるものとなりつつある.しかし，プロセス制御では高い安全性が要求されるため，通信遅延の影響を極力受けないようにする必要がある.