アナログトランスバーサルフィルタを用いた時間周波数二次元AGCの提案－タップ付き遅延線のタップ間隔とトータル遅延量と受信機回路構成に関する基礎検討

摘要

まとまったシステム帯域を一括してA／D変換し，チャネルフィルタをディジタルフィルタで実現するソフトウエア無線機に好適な，アナログトランスバーサルフィルタを用いた時間周波数二次元AGCを提案する．同フィルタは適応フィルタとして動作し，タップウエイト制御はLMSやCMAなどの適応アルゴリズムによるディジタル信号処理で行い，時間および周波数軸において受信信号レベルがおおよそ一定または定められた範囲になるよう制御する．本稿ではタップ付き遅延線のタップ間隔とインパルス応答長等の基本的な設計定数と，受信機のアーキテクチャに関する基礎検討を中心に基礎検討を行った．