河川の現状と歴史を体験できるStream Viewの開発: 電子地図上で情報を一元管理

摘要

近年，平成30年7月豪雨や令和元年東日本台風，令和2年7月豪雨などの激甚な水害が全国各地で頻発しており，気候変動による水災害リスクの増大が顕在化している.このような状況の中，流域住民が河川の現状や歴史を知ることは，防災教育の観点から重要な事項であり，「自分の命を自分で守る」ためには必要不可欠な情報である.しかし，現代社会は多くの情報が存在しており，その中から的確に知りたい情報を引き出すことが難しく，防災教育を進める上での課題となっている.また被災後の状況から被災前の環境を復元することは困難であり，事前にアーカイブを作成する必要がある.そこで本研究では，Stream Viewを使用することで，情報へのアクセスを容易にし，河川の現状と歴史を体験できるツールを開発することを目的とした.