小形PM形バーニアモータの大トルク化について -ギャップ長おょび永久磁石と歯の突出しの影響-

摘要

産業用ロボットゃ工作機械では，高精度の位置決めが要求される場合やクリーンな環境で使用される場合に，モータで負荷を直接駆動するダイレクトドライブ方式が採用される。本方式は減速機を用いないため，がたやバックラッシュが無い，メンテナンスフリー，制御性の向上といった利点がある。しかし，本方式ではモータに低速回転で大トルクが要求される。ダイレクトドライブ用モータの一つとして，理論上，脈動トルクが少なく低速回転で大トルクを発生するバーニアモータが開発されている。これまでに，エネルギ—積の高い希土類系永久磁石の製品化に伴い永久磁石形モータが開発されており，バーニアモータにおいても石崎氏によりPM形バ一二ァモータ(Permanent Magnet Vernier Motor,以下PM-VMと略す)が開発され，設計最適化の報告がされている。この報告では，回転子および固定子永久磁石を鉄心表面からギャップ部へ突出す設計によりトルクが増加することが報告されている。しかし，トルクが増加する要因は十分に明らかにされていない。