室内の微細な湿度分布•変動に関する基礎的研究: 天井放射パネル空調方式を採用した4床室の湿度環境調査

摘要

天井放射空調を採用した4床室において、暖房状態における室内の湿度分布を把握するため、実測調査とCFD解析を行った。室内気流速は0.16m/s以下と小さく、気流場はインテリア側とペリメータ側では反対向きの旋回流となり、空気•は20°Cから23°C前後と安定していた中、相対?显度は43.3%から53%と約10%(絶対湿度差は約1g/kg(DA)程度)の分布があった。また、廊下空気の流入により局地的に相対湿度が30%台となる場合や、閉鎖している自然給気口から洩れる僅かな外気によりサッシ表面の一部に結露が発生する場合があった。更に、加湿された給気により、空気齢の若い範囲ほど絶が高くなること、およひ気が室内に伝わる際、測定点ごとに湿度上昇の時間遅れが生じることを確認した。以上のことから、湿度の制御は室内を代表する平均的な1点での測定だけでなく、管理すべき範囲ごとに測定センサーを設置して、求める湿度となるよう制御することが望ましい。