保温材下配管外面欠陥の磁気的検査装置の開発

摘要

現在，日本の石油コンビナートで用いられている保温材被覆配管は，50年以上使用されているものが多く，老朽から漏洩事故が年々増加している.配管の漏洩は，工場の運用に深刻な影響を与えるため定期的な検査を行い，欠陥の早期発見が必要である.一般的な配管の非破壊検査は超音波や磁気を用いた方法が確立されているが，リフトオフや磁性体である外装板などの影響から，保温材下配管に対する非破壊検査法はまだ確立されていない.破壊検査は，外装板や保温材を剥ぎ取る必要があり，多くのコストや時間，また破壊による疲労などが懸念されるため，定期的な検査には不向きである.そこで，本研究では保温材下配管を対象とした，パルスリモートフィールド探傷法での非破壊検査装置の開発を行った.