多国籍化する公的団地における共用空間の利用実態と居住者意識:豊田市H 団地を事例として　その1

摘要

人口構造・社会経済状況の変化とともに、公的団地における居住者層は多様化しており、高齢世帯や一人親世帯、単身者の増加が挙げられ、公的団地は住宅セーフティネットとしての役割も重要視されている。こうした変化の中で近年特に顕著なのが外国人居住者の増加である（図1）。外国人の入居に伴う問題として、稲葉1)は全国調査から「ごみの出し方・不法投棄」「室内外の生活騒音」「無断同居・転貸」を特に挙げており、コミュニティの問題としては「日本語の不理解」や「自治会活動への不参加」等がある。