健常者による保護室における心理量と物理量の相関分析:精神科病院における治癒的環境に関する研究(その３)

摘要

本編では、前編で得られた保護室における心理量から主要因子となった3つの項目を取り出し、相関分析を行った。それを受けて前編で得られた保護室における心理量と、今回明らかにした保護室における空間構成のデータを基に、それぞれクラスター分析（長距離法）による類型化をした。（以下、心理量による類型を意識型、空間構成による類型を構成型とする。）意識型のグループ、構成型のグループの特徴をそれぞれ抽出することにより、意識型、構成型のグループごとの傾向を探る。更に、意識型と構成型のグループをマトリックス表に落とし込み、保護室における心理量と空間構成の相関分析を行った。本研究は保護室における心理量と空間構成の関係性を導くことを目的とする。