マルチフェロイックBi_(m+1)Fe_(m-3)Ti_3O_(3m+3)薄膜の電気特性への過剰Biの影響

摘要

Bi層状構造化合物であるBi_(m+1)Fe_(m-3)Ti_3O_(3m+3)(BFTO，m:(Bi_2O_2)~(2+)層間のぺロブスカイト層数）は室温以上の 強誘電性キュリー温度と、Fe間の反強磁性を示すマルチフエロイックスである。我々はこれまでFe固溶 量の增加（mの增加）を図り、m=9以上のBFTOエピタキシャル薄膜は室温以上にネール温度を持つことを 見出した。しかし大きなmを持つ薄膜は大きなリーク電流を示し、また強誘電性の低下も観察された。本 研究では電気特性の改善を図るため、絶縁性低下の要因の一つと考えられるBi量の化学量論組成からのずれ と構造およぴ電気特性との相関を調べた。