ZEBを目指した中規模事務所ビルの計画と検証(第8報）変風量コアンダ空調システムの概要と検証

摘要

本報では、変風量コアンダ空調システムを導入する執務室1スパンを再現した実大実験室において、実際の執務室を想定した環境測定の結果に加え、その実験室の対流熱伝達率の検証および空間的な快適感の把握を目的にCFD解析を用いて行った。検証結果を下記に示す。（1）対流熱伝達率の検証対流云達率を大きくすると吸込温度の値に近づくが、放射パネルの表面温度の値には離れる値を示しており、ュルゲスの式を満たすような対流熱伝達が総合的も有効であることを示した。(2) 執務室を想定した環境測定結果およびCFD結果実測では、気流の変動が確認され足元付近にドラフトが生じる可能性があるが、SETより気流があたる部分においても熱的快適性は良好であると言え、気流感の過度の抑制は快適性が低下する恐れがあると考えられる。次報では、被験者実験の温冷感申告結果および気流感申告結果を報告する。