広島県呉市をモデルとした中小都市BCP策定のための調査研究（第1報）住民の災害に対する意識と準備状況の調査

摘要

都市は自然災害·人災を問わず様々な危機に遭遇し損害を被ることになるが、その際、生活する住民の安全と健康を保証するためには、必要とされる都市機能を維持もしくは要求される期間で回復させ、速やかに本来の都市活動を取戻すことが重要といえる。BCP（Business Continuity Plan：事業継続計画）は、地震や台風などの自然災害やテロ行為などの人的災害といった避けえない都市のリスクに対して、様々な防止策で対応する原因管理の観点から、回避できない様々な災害に対していかにして本来の機能（事業）を継続させるか、あるいは速かに復旧させるかという結果管理の概念に基づいたものであり、金融機関の業務施設や工場といった、事業活動を停滞することが困難な施設の被災対策として有効とされ、内閣府や経済産業省等の行政機関の推進活動により、現在企業や生産施設等でその普及が進hでいる。