塗装作業における熟練技能数値化のための一検討

摘要

大型部品の塗装は，大部分を機械で行うが，機械で塗ることのできない細部は人の手によって行われている.塗装が流れ作業の中で行われる場合，限られた時間の中で作業を終えなくてはならない.また，長時間の作業によって疲れも生じてくる.これらが原因となり品質に不具合が発生してしまうことは珍しくない.しかし高習熟者は様々な技能を駆使し作業することで,この問題の発生を抑制している.高習熟者の技能は，長年の試行錯誤によって積み上げられてできたものであるため，何が技能のポイントであるかを具体的に伝達することが難しく，その具現化方法が求められている.