都市再生における『まちづくりガイドライン』の効果と有効性に関する研究:その４ 協議会の運営および『まちづくりガイドライン』の運用

摘要

本稿では、大崎駅周辺地域における各協議会の運営および「まちづくりガイドライン」の運用の実態を把握し、その方策と効果を検証した。「まちづくりガイドライン」の策定後の運用を、社会情勢や開発計画の進行状況に対して、継続的かつ計画的に更新・発行し、他の協議会や開発事業者に示していくことが複数の地権者を有する既成市街地では有効である。さらに協議会の運営は、協議会という場で一同に議論し、将来像の共有を図り続け、再開発の時点から維持管理などのエリアマネジメントまでを意識した継続的な運営が有効であると考えられる。そのためには、目標像の具体化を担保するような組織の組成を図り、運営することが必要であると考えられ、これが都市再生における、地域の一体的整備を促進する効果を生むひとつの要素であると考えられる。