都市・農村交流を継続する地域の課題に関する研究: 山梨県早川町を事例として

摘要

山から湧き出た水は、様々な命を支えながら海へつながり、上流から下流までの多様な生物による生態系を支えている。本来、我々の生活環境も同様なつながりによる恩恵に預かるものである注１）。都市と農村との交わりは全国各地で様々な展開を見せている。 人とものの流動が高まった現代において、少子高齢化、過疎化などの問題を抱える農村と都市との交わりにはこれまで以上に流動人口を巻き込hだ地域づくりに期待がかかっていると考える。これまで、単発の都市・農村交流の事例に関しては多くの報告がなされている。本稿は継続して複数の交流活動が行われたことによる総合的な成果や課題に着目しているところに特徴がある。