接客儀礼と宗教儀礼の軸性からみた農家の平面構成

摘要

以上、図2、3、5 の分析によると、全国的には接客行為と宗教行為が表側の室のみで完結する事例、奥側の室まで及ぶ事例ともに半数程度あること、接客軸と宗教軸は方向が揃う傾向があること、この2 軸が室を共有するかで混合型と分離型に大別できるが、両者の割合に大きな差はないということになる。一方で地方別の差異は大きく、近畿・中国・九州地方注6) が類似した傾向、東北・関東・東海地方が類似した傾向を示す点が指摘できる。