公立小中学校の市区町村ごとの施設整備方針策定状況と地域特性

摘要

公立小中学校の校舎や体育館等、学校施設群は、1970年代から1980 年代にかけて建築されたものが多い。文部科学省の報告[1]によれば、公立小中学校の非木造施設約1億5,000 万㎡のうち、築40 年以上で改修が早急に必要な施設は約2 割を占めている。また築30 年以上は全体の6割近くを占め、10 年後、20 年後には校舎等の老朽化対策がさらに大きな課題になると見込まれる。これらの施設群の建替えや長寿命化が求められていることに加え、多様化する教育内容・方法への対応、防災機能の強化、地域コミュニティの拠点化、バリアフリー化、地球環境への配慮、児童生徒数の減少への対応等、公立小中学校が抱える課題は多い。