首里城正殿等の塗装が発火及び発熱に及ぼした影響について

摘要

1)『丹塗り』の20kW/m~2時の着火時間は，『塗装無し』に比べて5 分短く，50kW/m~2時の着火時間は，ほぼ等しい。よって，首里城火災の出火原因，火災状況は定かではないが，火災の初期段階において，『丹塗り』は，『塗装無し』に比べて着火し易い傾向がある。しかし，火災最盛期のような加熱強度が大きい場合は，着火時間の差はほとhどないと考えられる。また，20kW/m~2時の『丹塗り』は，他の条件に比べて燃料蒸気が多く噴出し，着火時間が早くなった可能性があると考えられる。