ランダム振動論に基づく地盤増幅特性評価に与えるピークファクターおよび継続時間の影響

摘要

ランダム振動論に基づき、ピークファクターと主要動の継続時間をパラメータとして等価線形化法による地盤の地震応答解析を行い、地表面の応答スペクトルを算出した。その結果、以下の知見が得られた。1. 硬質地盤ではSHAKE と同様の最大せh断ひずみと地表の応答スペクトルが得られたが、軟弱地盤では設定する主要動の継続時間やピークファクターによっては非線形化が進み、応答スペクトルを過小評価することがある。2. 東北地方太平洋沖地震のような継続時間が非常に長い地震動にはArias 強度による設定では主要動の継続時間を非定常となる部分まで評価することがあり、適切な継続時間を設定することが難しい。