藤井厚二研究: 和洋の折衷と混成の手法

摘要

木造は柱·梁などの線材(=line)を組み合わせて構成され、石造やRC造はmassを積み上げることで空間が作られている。日本の建築は造を主とし、西洋の建築は石造から発展してきた。その過程で、その土地の気侯風土·宗教·慣習など諸々の要素がその都度考慮·再考を操り返し、和風様式と洋風様式が出来た。明治に入って世界的な近代化に伴い生まれた和洋折衷は、massから発生した洋風様式をlineかち発生した風樣式に組み込ませるという動きである。本研究では木のデザイン手法を和洋折衷の手法を通して考察していくことを目的とする。