モータリゼーションと都市景観: 戦後広島市の路面電車沿線における駐車場立地の変遷と用途地域について

摘要

今日、自動車依存度の高い現代日本の都市において、どのように公共交通機関や歩行者·自転車空間を含めたェコロジカルな都市環境デザインを成立させていくかということは重要な問題となっている。前稿では、路面電車沿線においても、自家用自動車のニーズを满たすことを優先しているため、平面駐車場による虫食い状の凹型景観、立体駐車場の最上部のみが顔を出す上部突出型景観が形成されている事が明らかになつた。そこで本稿では、戦後広島市の駐車場立地と広島市による都市計画を比較し、モータリゼーションが及ぼした都市環境デザインへの影響について考察することを目的としている。