ァドルフ·ロースの装飾排除とアルノル卜·シエーンベルクの十二音技法との関係に於けるルートヴイツヒ·ヴアン·ベートーヴェンの不協和音について

摘要

本研究は建築家ァドルフ·ロース(1870-1933)と音楽家アルノルト·シューンベルク(1874-1951)の交流に基づく「近代建築」と「現代音楽」の成立過程を明らかにする一連の研究である。ロースの装飾排除とシエーンべルクの十二音技法展開の背景にとって大作曲家ルートヴイツヒ·ヴアン·ベートーヴェン(1770-1827)の不協和音の存在は重要である。ロース論の立場から害かれたベネデット·グラヴァニュオロの『ァドルフ·ロース、理論と作品』(1982)とシェーンベルク論の立場から害かれたェ一べルハルト·フライタークの『シエーンベルク』(1973) はそれぞれベートーヴェンの不協和音について論ずるロースの論文を断片的に考察している。これら既往研究はしかし両者に於けるべートーヴユンの不協和音について具体的な位置づけを殆ど行っていない。