視覚場面構成及び視線による展開：美術館における外部空間から展示空間までの場面展開 (その2)

摘要

前編では動線の曲折から美術館における外部空間から展示空間までの場面展開を考察し、さらに本編ではそこで得られた単位場面における視線の操作に着目し、場面展開の特徴を明らかにすることを目的とする。場面の分節点における視覚変化は外部空間から展示空問までの印象を特に左右し、その場面展開は視党場面として構成された単位場面の連続であると考えられる。空間体験において視線の遮りは見通し度合によって開放感ゃ閉鎖感などの場面展開を演出する要素として重要であると考え、進行方向に対する正面方向及び左右側面方向の要素を視覚場面を構成する要素として抽出する。