アントニン.レーモンド設計の旧藤沢カントリー倶楽部クラブハウスについて

摘要

藤沢市善行にある旧藤沢カントリー倶楽部クラブハウス（現神奈川県立体育センター食堂・通称グリーンハウス）は、昭和7年竣工のアントニン・レーモンド設計によるスパニッシュ•スタイルの建築として知られている。また、既に丸山雅子氏によって、レーモンドがスパニツシュ•スタイルを用いた経緯などが報告され、関東地方に現存する最大級のスパニッシュ建築であると指摘されている。本稿は、昨年8月に行った実測調査の結果を踏まえ、旧藤沢カントリー倶楽部クラブハウスについて、ゴルフクラブハウスとしての建設の背景を明らかにし、併せてレーモンドが同時期に設計した他のゴルフクラブハウスとの比較を通しその位置づけを検討しょうとするものである。