常温潜熱蓄熱システムの住宅用設備への適用評価その1通気層を有する蓄熱体における取得熱の測定結果について

摘要

本研究では住宅内の空気循環系に組み込まれる簡易な潜熱蓄熱システムとしてパラフィン系材料の適用可能性を知ることを目的とする.相変化材料(PCM)としてのパラフィン系材料は，分子量の大きさにより相変化温度を常温付近で比較的自由に選択でき，住宅における100°C以下の常温排熱を利用をしやすい利点がある.しかしながら，問題点として熱伝導率が低く周辺空気あるいは接触材料との熱伝達が行われ難く，また相変化時に変形しやすいなどがあった.