居住者の住宅地内の緑に対する意識と住環境への評価との関連 住宅地開発における環境変容の計量化と環境共生評価 その7

摘要

本稿では、居住者の緑への意識と、住宅地に対する評価との関係について、以下のような知見を得た。1)入居直後の居住者は、ある成長し、住宅地の街並み形成に寄与している、開発初期に植栽された中高木(先行植栽）を好ましい緑として意識している。2)先行植栽を有する住宅の居住者のほうが、屋内外に関する項目の選択率が低く、かつ"緑が見えるから"の選択率が高い。先行植栽のような中木以上の緑は、居住者に屋外環境ゃ緣自体をより認識させやすいと思われる。3)先行植栽を有さない居住者のほうが、風に対して不満を感じていることから、先行植栽による防風効果が推測される。