差鴨居構法の強度性能に関する研究 その17 差鴨居接合部を有する構面の面内せh断実験

摘要

本実験から，以下の知見を得た。 ?全ての試験体で1/12rad.以上の変形性能を示した。 ?今回の軸組仕様で垂壁に土壁を施工すると，剛性は約 1.1～1.3 倍，最大耐力は約1.3 倍の値を示すことが確認 された。 ?今回の軸組仕様で柱－差鴨居接合部を込栓1 本から2 本に変えた場合，垂壁の有無にかかわらず剛性は約1.3 ～1.6 倍に増加するが，最大耐力については同程度の値 となることが確認された。 ?破壊性状は，込栓1 本試験体は，差鴨居ほぞの込栓位 置のせh断破壊，柱の込栓位置の割れ，込栓の折れが 混在し，込栓2 本試験体は，差鴨居ほぞの込栓位置の せh断破壊となった。垂壁に土壁を施工した試験体は， 全て土壁隅角部の割れ及び浮きが生じた。