原発事故由来の放射能汚染が建築空間に及ぼす影響に関する研究その2 フィールド調査を意図したγ線方向線量率の測定手法の検討

摘要

本研究は原発事故由来の放射能汚染が建築空間内の放射 線量率に及ぼす影響の解明が目的で、その達成にはγ線の 方向線量率及びエネルギスペクトル計測といった?分析的な測 定が必要となる。シンチレータ等による方向線量率測定にはコ リメータと呼ばれる鉛遮蔽体を用いるが?その際の計測範囲(視 野角)は使用する遮蔽体とシンチレータの形状で異なり、目的 に応じて適切な組合せが必要である。また十分な遮蔽性能を 備える遮蔽体は重く、実測時の取り回しが難しくなる。筆者らは 直径3 inch のシンチレータを備えた計測器を採用しており、つ ぼ型の遮蔽体(図-1)は重量面で実用困難となる。そこで測定 精度及び実測時の取り回しを考慮した遮蔽器具の検討を行っ ており、本報で報告する。