成長都市における建築環境負荷の削減方策に関する研究その3 ラサ市街地の住宅における居住環境調査と生活実態調査

摘要

成長都市において都市や建築から発生する環境負荷の増加を防ぐには、市民が望む生活水準を把握し、それが実現した際のエネルギー消費を予測することが第一歩である。中国チベット自治区ラサ市は中国内陸部からの移住者が多く、人口は増加傾向にあり、政府主導で集合住宅の整備が進hでいる。前報ではラサ市郊外と都市部において2009年11月に実施した実測調査を報告した。本報では集合住宅を対象に2010年10月に実施した現地調査より、近年の建築様式の変化を調査するとともに、生活スタイルの変遷や市民が望む生活レベルを把握し、将来どのような生活スタイルへ移行するかを推察する。室内温湿度簡易測定と、居住者に対する電力?ガス等のエネルギー消費実態調査と住まい方、住居への希望に関してのアンケート調査を2010年10月25日から27日にかけて行った。