地表の短い活断層から想定される地中の震源断層のモデル化（その2） 横ずれ断層と逆断層の断層モデルの設定例

摘要

本研究では、地表もしくは地表付近で短い活断層が認められたとき、どの程度の強震動を想定しておく必要があるかを知るために、はじめに、短い活断層から推定される震源断層の規模について、最新の知見を整理した。その結果、地震発生層が薄い火山周辺の短い活断層を除いて、その最小規模は地震モーメントM_0で7.5×10~(25)dyne·cm、気象庁マダニチュードM_Jで6.9もしくは6.8であること、一方、最大規模については、一律に想定するのは困難で、それぞれの短い活断層の周辺の地質図や重力異常図を用いて想定することになるであろうとの結論を得た。