Ｈ形鋼内蔵木質耐火構造部材の実用化に向けての開発研究:木質柱と間仕切壁の取り合い部の耐火性能検証と小型実験による詳細温度の測定

摘要

木現しで用いるＨ鋼内蔵木質耐火構造部材の開発は柱、梁部材単体での1時間耐火性能を得ており1)、既に本部材を用いた建築物も存在する2)。しかし耐火性能が検証された断面仕様が限られる上、間仕切り壁等の二次部材を接合した場合の耐火性能は未だ検証されておらず、一般的な普及には至っていない。本稿では、木質構造柱に間仕切り壁を接合させた仕様について1時間の耐火性能検証のため非載荷の実大実験を行い、開発の見通しを立てる。また今後、この種の検討を熱伝導解析で進めるのを容易にするために小型実験で詳細な部材内温度を測定し、熱伝導解析手法の検討基盤としたい。