ピアノ演奏時の手指画像を用いた接鍵検出法

摘要

本稿では，ピアノ演奏時の手指および鍵盤画像から得られる高次局所自己相関特徴量から鍵に指が接触したタイミング(以下，接鍵タイミングと呼ぶ)の検出を行う手法について述べる．ピアノは鍵盤を叩くと決まった音高で音を出すという楽器としては単純な構造をもつ．しかし，演奏する際には滑らかかつ正確に鍵盤を弾くことや，左右の手指で別々の動作をすること，さらに抑揚などを表現するといったことが必要となるため，挫折してしまう初学者が多い．これらの理由から，ピアノ演奏初心者のための運指支援システムの研究がなされているが，抑揚表現などに代表されるアーティキュレーションの支援に関する研究は進hでいない[1][2]．