前腕部動作識別のための重回帰分析による筋電位信号の最適測定位置推定

摘要

従来の研究は，筋電位信号から高い識別精度を獲得するために多数の筋電センサを用いている．しかし，コスト面や前腕の切断状況により多数の筋電センサの使用が難しい場合があるので，少数チャンネルで高精度に動作識別ができた方がよい．また，動作識別のための筋電位の最適測定位置は，前腕部の切断者の残存筋の状況により違う．そこで本研究の目的は，動作識別のための最適測定位置を決め、少数チャンネルで前腕部動作に対して高い識別精度を獲得することとする．近年の研究では，「偏KL 情報量に基づく変数選択法と生体電極選定への応用」や「ウィルクスのΛ統計量を基準に変数増減法による電極選択」などの研究が行われている．本研究は，複数箇所から測定した筋電位から重回帰分析により識別対象動作を推定するための最適測定位置の選択法を提案する．