高融点金属を用いたポーラス金属材料の作製

摘要

タングステン（W）やモリブデン（Mo）などの遷移金属は高融点金属とも呼ばれ，融点が高く，高電気抵抗、高温での強度が高く硬いため、様々な用途で使われている。しかしながら高融点であるため，材料の創製等にも多大なエネルギーを有し，ポーラスな材料等を作成することは困難であった．また，最近になり，レーザーを用いた３D プリンティング技術が直接資料を作製する手法として注目を集め始めている。本技術は，Selective lasersintering (SLS)とも呼ばれ，数十μｍごとに金属パウダーを溶融凝固させ，これを繰り返すことにより立体形状を作製する手法である．本手法はレーザーの出力や走査速度等の作製条件の違いにより空孔率が異なることが報告されている．本研究ではタングステン等の高融点材料を用い、３D プリンティング技術の作製条件をコントロールすることで，高融点金属のポーラス材料を作製し，その形状を観察した．