空撮画像を用いた山岳遭難者捜索のフィールド実験

摘要

北海道内では毎年多くの山岳遭難が発生している．平成28 年には，長野県の303 名に続いて全国で二番目に多い232 名が遭難した．さらに，7 月と8 月の夏山シーズンに限ると，遭難者の居住地別では道内15 名に対して道外12 名と登山者数に対する比では道外の登山者の遭難率が突出して高く，この傾向はここ数年続いている[1][2]．本報告では，ドローンにサーモグラフィを搭載して撮影および空撮全球パノラマ写真の公開が，遭難者探査に有効であるかを検証するために行ったフィールド実験について述べる．