極小拡散火炎によるBi 置換磁性ガーネット薄膜のガラス基板上への作製

摘要

光アイソレータ材料としてよく知られるYIG(YttriumIron Garnet)は大きな磁気光学(以下MO)効果を有し，化学式はY3Fe5O12で表される透明絶縁磁性体である．MO 効果の大きさは，酸素配位子による12 面体サイトに配位したY3+(Yttrium)のBi3+(Bismuth)置換量増加に伴って増大し，Bi:YIG は磁気転写膜などに応用される．磁気転写膜に適したサブミクロンサイズのBi:YIG 結晶粒を得られる製膜手法として有機金属塗布分解法(以下MOD 法)が知られている[1]．しかし，大きいMO 効果を示す高濃度Bi 置換ガーネットは非熱平衡相であるため，700 ℃以上で結晶化するガーネットをバッファ層としたヘテロエピタキシャル成長で高耐熱ガラス基板上に作製している．