無線アドホックネットワークを用いたコンテンツ配信が考えられている[1].無線アドホック通信では,ノードの移動によるリンク切断や,トラフィック増加によるパケット衝突,輻輳が原因でパケットロスが発生してデータが欠落する.データが欠落することによって配信データを復元できるノードの減少につながる.コンテンツ配信でのパケットロス耐性やスループットの向上を目的にネットワーク符号化が用いられている[1][2][3].ネットワーク符号化では,ノードは所持しているデータと符号化ベクトルを入力とし符号化を行い,符号化データを出力する.ネットワーク符号化の一つであるランダム線形ネットワーク符号化(Random Linear Network Coding:RLNC)では符号化ベクトルをパケットに含めて送信する[3][4].パケットを受信したノードは,符号化ベクトルと符号化データを取り出し,復号する.
展开▼