大容量通信に対し動的にスケールする医療情報ネットワーク仮想化技術の検討

摘要

医療情報分野では、電子カルテシステムの機能や医療情報の標準化など、アプリケーション分野での研究が盛んであるため、様々なアプリケーションから発生するリッチなトラフィックを安定して配送する必要があり、結果として冗長かつ高コストなネットワーク構成となっている場合が多い。一方で、情報科学分野では、搬送波の伝送方式やルーティングアルゴリズムなど、インフラ部分を注視する傾向はあるものの、医療情報ネットワーク向けの技術は検討されていない。つまり、医工連携が十分に機能していないと考えることができる。本研究ではこの点に着目し、近年注目されている基盤技術であるSDN （Software Dened Network）を用いて、特徴的なトラフィックを形成する医療情報ネットワークを動的に制御するための手法を検討する。