低強度コンクリートが使用された片側壁付きRC 柱の破壊性状に関する実験的研究（その2 片側袖壁付き柱の実験結果）

摘要

1) 本実験の範囲では，柱試験体では曲げ破壊となり，袖壁付き柱試験体および無開口壁試験体では全てせん断破壊となった。2) 普通強度試験体では，大きなクラックが集中して発生するのに対し，低強度コンクリート試験体では，細かなクラックが多数発生した。3) 低強度試験体では，柱主筋に沿った付着ひび割れが発生した。4) 低強度試験体では，袖壁および無開口壁に水平方向に帯状の圧壊領域が発生した。5) 片側袖壁付き柱試験体では，大野・荒川min 式を用いた場合，普通強度および低強度試験体ともに実験値を概ね精度よく評価できたが，低強度試験体では危険側の評価となった。また，山本提案式を用いることで，低強度試験体の実験値の推定精度が改善した。