長周期地震動を受ける超高層RC 造建物の応答性状と柱部材の性能に関する研究（その2 超高層RC 造建物の時刻歴応答解析）

摘要

長周期かつ継続時間の長い地震動時における超高層RCの時刻歴応答解析を行い，以下の知見が得られた。1) 超高層RC における応答層間変形は，観測波3 波に比べて長周期地震動時では，大きくなることを確認した。また,その応答層間変形角は一般的な設計クライテリアである1/100 を超える大変形を示す場合がある。2) 時刻歴応答層間変位結果より，長周期かつ継続時間の長い地震動では，比較的大きな同一変位で多数回繰返す傾向が見られた。3) 建物の一次固有周期は2 秒付近であり観測波3 波の等価周期は3 秒付近である。また長周期地震動を模擬した三の丸波の等価周期は3.89 秒の応答を確認した。4) 長周期地震動時における最下層隅柱の軸力変動が極めて大きく，最下層隅柱では高軸力負荷状態になる。