公共施設の長寿命化を視野に入れた維持管理に関する研究 その3: 公共施設の施設管理に関する動向調査

摘要

戦後、高度成長期に大量に供給が行われた公共施設は、現在耐用年数を迎えつつあるものが多くあり、そういった施設は老朽化が進行し、修繕費も増加傾向にある。スクラップ・アンド・ビルドの時代からストック重視の時代を迎えた昨今では、既存施設の管理が重要視され、更新の時期を迎えている大量の公共施設に注目が集まっている。しかし、少子高齢化の到来による労働人ロの減少や社会保障費の増加など、厳しい社会情勢社会により、今後自治体では十分な財源の確保は困難であり、公共施設の建替えを積極的に行うことは現実的でない。そういった背景の中で、改修により施設を長寿命化することに注目が集まっている。そこで、動向調査により、各自治体の公共施設管理における改修・長寿命化に関する方針と計画の現状等の施設に対する長寿命化の意識を把握することは有意義であると考える。