版築作品の制作松戸市文化芸術振興事業「SiTE 2016」

摘要

本作品はとても小さいものの、構法の知識・技術を持たない筆者が、学生とセルフビルドで制作することとした。そのため、素材・構法・形態を極力単純化することに注力した。例えば、低いヴォリュームのギザギザした形は、その先に広がる空間に対する形態的な呼応であるが、学生の手で作れる型枠の形状をデザインの制約に、決めたものである。一方で、時間や人との関わりを如何に広げるかをテーマとしている。筆者が日本建築学会で関わってきた「親と子の都市と建築講座」をはじめとした子どもの建築教育や、各地域での活動への想いもある。完成後の評価はまだできないが、制作の過程で市民と一緒に活動してくれた学生のマンパワーは、期待を超えた。今後、この公園の整備に向けた検討と、松戸市での文化芸術振興事業やまちづくりにテーマを繋げていきたい。