大地震時を想定した大阪市からの一斉徒歩帰宅シミュレーション

摘要

本研究では，大地震時における大阪市内からの徒歩帰宅者の大規模な歩行者シミュレーションを実施し，特に梅田周辺を中心として，混雑がどこでどの程度発生するのかを把握した．主な結果として，一斉帰宅を許した場合，津波が到来する2 時間後でも淀川の橋梁上に帰宅者が高密度に滞留することがわかった．今回は浸水域においても自宅に帰宅する設定でシミュレーションを行ったが，今後は浸水域外への避難行動も考慮したモデルに改良する必要などがある.