高齢者の住宅の居住環境バリアフリー研究における評価項目の改善

摘要

わが国では人口減少，少子化，長寿化が急速に進行し，超高齢社会となっている.2014年には，高齢者人口が総人口に占める割合は65歳以上25. 9%, 75歳以上12.5%となった.国立社会保障•人口問題研究所の推計によると，この割合は今後も上昇を続け，2035年には65歳以上33. 4%, 75歳以上20. 0%になると見込まれている高齢者の家族形態の変化では，三世代同居は減少し，高齢夫婦のみの世帯と単独世帯を合わせて，半数を超えている.誰しも高齢期は長くなり，加齢とともにライフスタイルは変化する.変化に対応した住まいの整備が求められ，住宅の物理的障壁を取り除く居住環境のバリアフリー（以下B F)化はますます重要となっている.後期高齢者の増加は何らかの支援が必要な人，介護が必要な人が増えるということである.後期高齢者の増加への対応が喫緊の課題である.