中国広州市の近郊農村における集落居住域の建設動向中国広州市城中村の集落固有性に関する研究・その３

摘要

広州市中心部から30km 離れた近郊集落を調査した。周辺地区には、やや離れて工業団地や住宅団地の開発が始まっているが、土地利用面で農業が卓越しており城中村とは見なされない。その意味では、農業振興あるいはツーリズムによる産業振興の可能性を有する城中村の原型を確認できた。しかし、そのような村においても住宅を中心とする建物の建て替え、増築は徐々にではあるが進行しつつあること、工場跡地の再開発など土地利用再編を契機として、あるいは周辺地域の開発と連動して、都市化へと舵が大きく切られる可能性もまた確認できた。