家庭での学習場所や家族関係が児童の学習動機づけに及ぼす影響

摘要

本研究の結果、家庭学習時における家族の存在が学習動機づけに関係しており、家族の傍で学習している児童では外発的動機が高いことが明らかになった。外発的動機づけは、親から強制されていると感じる場合や罪悪感を避けるために学習している場合など報酬、罰、規則、価値観など社会的な要請に基づく動機づけである。つまり、学習時に家族が傍に存在することにより、児童が「勉強をやらされている」という意識が高まると考えられる。一方で、学習場所と学習動機づけとの間に有意な関連は認められなかった。