水分散性シリコン量子ドットの近赤外時間ゲートバイオイメージング応用に関する研究

摘要

シリコン量子ドットが水溶媒中に分散したコロイド溶液は、ブロードな吸収バンド、大きいストークスシフト、高い化学安定性・生体適合性等の特徴を示すことから、バイオフォトニクス分野における蛍光プローブとしての利用が期待されている。当研究室では、高い水分散性及び生体適合性を有する新しいタイプのシリコン量子ドットコロイド溶液を、ホウ素とリンを同時に量子ドット中にドーピングすることにより開発した(Fig. (a))。このシリコン量子ドットは、可視～近赤外領域においてサイズにより制御可能な高効率に発光を示す(Fig. (b))。また発光寿命は数十マイクロ秒であり、生体の自家蛍光の発光寿命(~数ナノ秒)に比べて非常に長いため、時間ゲートイメージングによるコントラスト向上が期待できる。