フォトニック結晶レーザの自励パルス発振の高出力化に向けた検討

摘要

フォトニック結晶レーザ(PCSEL)は、2次元フォトニック結晶のバンド端共振作用を用いた面発光型の半導体レーザである。我々は、PCSEL の短パルス・高ピーク出力動作の実現に向けて、利得領域の中央部に可飽和吸収領域を設けたドーナツ型裏面電極を有する PCSEL の試作を行い、パルス幅~100psの自励パルス発振を実証し、最大で1.5W程度のピーク出力が得られることを確認した。今回、測定結果と数値計算結果の比較を行うことで各種物理パラメータの推定を行い、それをもとに、より高出力な自励パルス発振を実現可能な新たなPCSEL構造の設計を行ったので報告する。