AE信号の統計モデリングによるSiC/SiC複合材料の破壊機構の評価

摘要

これまでにAE法により複合材料の変形•破壊挙動を評価する試みが数多く行われているが、AE信号を各破壊機構に分類するには、AEクラスタ数を他の観察結果や過去の知見から仮定する必要があり、新規材料への適用が困難である。研究者や検査員の判断によらず破壊機構を評価するために、計測データのみから最適なクラスタ数を決定することが望ましい。そこで本研究では、ベイズの理論に基づき、レプリカ交換マルコフ連鎖モンテカルロ法によりモデル選択とパラメータ推定することでAE信号を分類する手法を提案する。さらにSiC/SiC複合材料の引張試験のAE信号に提案手法を適用し、破壊機構評価の可能性を検討する。