同軸型熱音響システムにおける局所的な断面積変化が共鳴モード制御に与える影響

摘要

熱音響システムにおいて進行波音波は定在波音波に比べ，熱輸送能力が優れている．矢崎らはループ管を用いることで，進行波音波を励起する熱音響システムを開発した．しかし，ループ管は小型化が困難である欠点を有する．そこで，小型化が容易な同軸型の研究が行われている．同軸型は環状流路から内管へ音波が伝搬することで進行波音波の励起が可能となる．先行研究では，効率低下の要因となる二次モードを抑制するため，同軸型の外管を局所的に拡大する手法を提案した．この手法を用いることで，二次モードの発生を抑制することができ，管内音圧を上昇すること確認した．そこで本報告では，断面積変化が二次モードの発生に与える影響を検討する．断面積を変更し，境界条件を制御することで，共鳴モードを制御することができると考える．